「超変革」金本阪神に聖域なし 鳥谷の連続フルイング出場667試合で止まる

途中出場で連続試合出場は「1702」に、チームの連敗は5でストップ

「超変革」のスローガンを掲げる金本阪神に聖域はなかった。阪神・鳥谷敬内野手(35)が24日の広島戦(マツダスタジアム)でスタメンを外れた。2012年3月30日DeNA戦(京セラドーム大阪)から始まった連続フルイング出場は667試合でストップした。

 今季、鳥谷は92試合にフル出場し打率2割3分1厘、6本塁打、28打点と不振。最大の武器でもあった守備も10失策と精細を欠き、金本監督も厳しい言葉を残していた。鳥谷の名前がスコアボードから消えた一戦は異様な空気で始まった。

 ベンチから戦況を見つめる鳥谷に出番がやってきたのは6回。2死満塁から代打で登場し、二塁へ適時内野安打を放つと、“定位置”だった遊撃のポジションに付く。これにより連続試合出場は継続され1702試合となった。

 さらに2点リードの8回には1死満塁から押し出し死球で打点を挙げた。チームは後半戦初勝利を挙げ、連敗も5でストップ。試合後、鳥谷は試合途中からの出場を問われると「全然、普通です」と淡々と話し、球場を後にした。

 現役時代に、世界記録の1492試合連続フルイニング出場を残した金本監督は鳥谷のスタメン落ちについて「本人のためにもトリ(鳥谷)をさらし者にするわけにはいかない。気持ちの面で前向きになるため時間を置いた方がいい」と説明した。

 今季、攻守に精細を欠きながら連続フルイング出場を続ける鳥谷には様々な意見が飛び交っていた。記録の重圧から解放されたことで本来の姿を取り戻すことができるだろうか。猛虎を背負ってきた男の今後に注目が集まる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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