扇の要・石原が復帰、広島・緒方監督「守り勝つ野球に重要な選手」と信頼
スタメン復帰の阪神戦、すぐさまリードと安打で勝利に貢献
広島の石原慶幸が9日の阪神戦でスタメン復帰し、チームの勝利に貢献した。石原は2日のヤクルト戦の試合中、バレンティンのバットが頭部に当たって負傷し、一軍登録を外れていた。
脳しんとう特例処置により、規定の10日間を待たずに一軍復帰した石原は、初打席で安打を放ち、守備でも先発したジョンソン以下の投手陣をリードし、チームを勝利に導いた。
石原は「これだけのファンが迎えてくれて、感謝しかない。試合に勝ててよかった。それに尽きる」と笑顔を見せた。ジョンソンが「タフな試合だった。ファールで粘られて球数が増え、自分が終盤まで投げられない展開になってしまった」と振り返ったように、投手陣にとっては厳しい試合となったが、石原は「今日は今日なりに、粘って投げてくれた」と、先発した試合では全てマスクをかぶる左腕エースをねぎらった。
緒方監督は「本人も悔しい思いをしただろうし、こちらにとっても痛いアクシデントだった」と、2位・巨人との対戦での石原の不在を悔やみ、「ウチの守り勝つ野球をするために、需要な選手」と存在感の大きさを強調した。投手陣が苦しい状況で迎える終盤戦に向けて、「これからもピッチャー陣を引っ張ってもらいたい」と、扇の要に期待した。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo