イチローとA・ロッド、シアトルでデビューした2人の明暗
イチローは「謙虚で優秀、他の模範」、A・ロッドは「嘘つきで詐欺師」
A・ロッドが正面から受け止めてもらえないのはなぜか。それは「彼が長い間、嘘つきで詐欺師であり続けたため、そして禁止薬物は使用していないと主張した挙げ句、2014年に禁止薬物使用で1年出場停止を受ける羽目になった意固地な人物だからだ」と一刀両断。一方で、イチローが殿堂のあるクーパーズタウンに何度も足を運び、先人たちに学ぼうとした姿勢を紹介しながら、「イチローは安打、成績、勝利、リスペクトを着実に積み重ねるキャリアを送っている」と、あたかも明暗を分けるように両者のキャリアを対比させている。
初代大統領ワシントンにまつわる有名な桜の木の逸話に代表されるように、アメリカ人は嘘つきを徹底的に嫌い、正直者には寛大な心を見せる。記事では「謙虚で優秀、他の模範となるようなイチロー」がたゆまぬ努力で3000安打の功績を築いたと称賛。一方で「アレックス・ロドリゲスは、ルー・ゲーリックやサーマン・ムンソン、ロベルト・クレメンテのように偉大で尊敬される人物になれたし、成功するために懸命に働き続けた」としながらも「だが、ウソとペテンを重ねたことで、自らこの終焉を招いた」とバッサリ切り捨てた。
シアトルで同じようにメジャーリーガーとしての一歩を踏み出した両者だが、長い年月を重ね、たどり着いた先はあまりにもかけ離れたものになってしまったようだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count