広島・緒方監督、2死からの逆転劇称賛「諦めない気持ちでいったのが実った」
先発の野村を擁護「野手が足を引っ張ってしまった」
広島は19日、マツダスタジアムで行われたヤクルト戦に6-4で勝利した。今季36度目の逆転勝ちで4連勝となったチームは、今季最多の貯金23とした。初回に守備のミスで先制を許したが、終盤に打線が粘りを見せての逆転勝ちに、緒方監督は「野手が最後に試合をひっくり返して、トータルで結果を残せてよかった」と安堵した様子だった。
初回にショート田中のエラーから2四球で満塁とし、2死満塁の場面ではサードの安部が正面のゴロを後逸。さらに鵜久森のタイムリーで3点を失った。緒方監督は、「どんなピッチャーでも、立ち上がりは難しいもの。今日は野手が足を引っ張ってしまった」と先発の野村をかばった。
2回以降は立ち直った野村だが、6回までに112球を投げていたにも関わらず、7回も続投で追加点を与えた。今季は早めの継投で結果を残してきた野村だったが、指揮官は「2回以降は立ち直って素晴らしい投球だった。6回で代えてしまったら、(野村)祐輔が報われないと思って投げさせた。1点は取られてしまったけど、よく頑張ってくれた」と続投の理由を説明した。
3点ビハインドから、7回に1点、8回には4点を奪って逆転した。緒方監督は、「7回と8回は、相手の勝ちパターンの継投から得点して逆転できた。8回も最初に(鈴木)誠也のホームランがあったけど、逆転したのは2死からの攻撃だったからね」と打線の意地を評価し、「終盤に諦めない気持ちでいったのが実った。最後は丸が2打席連続で打点を挙げて逆転できた」と2イニング連続でタイムリーを放った3番打者を褒めた。
2位の巨人が勝ったため、最短のマジック点灯は21日となったが、再加速の兆しを見せているチームの視界は良好だ。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo