歩み止めないイチローに敵地元紙が敬意 「スイングは今も変わらず美しい」
敵将が見るイチローの打撃スタイル、「メジャーでは非常に挑戦的なこと」
記事の中では、2010年にはレンジャーズの打撃コーチを務め、初のワールドシリーズ進出(当時)に導いた経歴を持つハードル監督のコメントも紹介。指揮官は、イチローの打撃スタイルについて「太平洋の向こうにはイチローのような打撃スタイルの打者が無数に存在している。こちらではああいったスイングは女子ソフトボールでの方が見受けられるね。打席内で動きながら、走りつつ打つということだ。ここでは非常に挑戦的なことだよ。その方法に慣れ親しんできたわけではないからね」と指摘。「イチローには身についているということだ」と話したという。
渡米1年目の2001年、シーズンが開幕するまでは米国内でイチローの打撃について批判的な見方も少なくなかった。それは、ハードル監督が指摘するように打撃スタイルがメジャーの“常識”とかけ離れたものだったからだろう。しかし、イチローは圧倒的な実績を残すことで、批判的な声を称賛へと変えていった。そして、今や、イチローの打撃を称える声は揺るがないものとなっている。
ハードル監督は「彼は様々な面で才能に恵まれており、それがああいったことを可能にさせているのだろう。誰かに教わったからといって可能なことなのかは分からないね。持って生まれた打撃の才能が、打席で活きてくる。彼は長きにわたってそれを実践してる」とも分析したという。
記事では「15年ほど前にアメリカで披露したそのスイングは、今も変わらず見るに美しいものだ」と敬意を評した上で「そして、彼はこれからもまだまだバットを振っていく」と締めくくっている。メジャーの常識を打ち破り、歴史にその名前を刻んできた男は、どこまでヒットを積み重ねるのだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count