なぜ苦しんでいる? 今年のDeNA山﨑康は「相手に恐怖感を与えられてない」
阪神との相性の悪さはCS進出への不安要素に?
変化は投球フォームにも現れているという。最大の特徴であった「クロスステップ」が、去年とは違うというのだ。
「出始めの頃、クロスステップがどうこうと言われたのですが、今年の投げ方を見ていると、昨年ほどのクロスステップではなくなっています。修整しようとしたのか、もしくは他の理由でそうなっているのかは分かりませんが。それが、投げづらさに影響しているのかもしれません。真っ直ぐが走らないことを考えると、本人にしか分からない細かいところがずれているのだと思います」
怪我をしやすいと言われるクロスステップだが、山﨑康が意図的に修正してきたのならば、調子を取り戻すためにはさらなる調整が必要になるかもしれない。
DeNAは現在、クライマックスシリーズ(CS)進出圏のリーグ3位につける。4位の阪神とは3.5ゲーム差。だが、このライバルに6試合登板で0勝2敗3セーブながら防御率15.00と打ち込まれている。Aクラス入りへ、今後の不安要素の1つとなりかねない。
「特に阪神打線は、山﨑のことをカモにしています。中でもゴメスは、4打数4安打2本塁打と完璧に打ってます。ゴメスは山﨑が出てきたらラッキー、と思うでしょうし、阪神戦ではラミレス監督も山﨑の起用方法を考えなければならないかもしれません」
疲労もあるだろう。野口氏は「去年、新人で開幕直後から抑えとして起用され、夏場に少し休みましたが、ほぼフルシーズンを戦い抜きました。そして2年目の今年も、同様に起用されています。ルーキーイヤーから連続でクローザーをしている選手はほとんどいません。こういう重責を担っているのですから、体もメンタルも負荷は高いと思います」と言う。