イチロー、打と走で存在感 独自の打撃技術に感嘆の声「注目してください」

通算3011安打&今季10個目盗塁、流し打ちは「シグニチャー・イチロー」

 マーリンズのイチロー外野手は29日(日本時間30日)、敵地メッツ戦で2試合連続でスタメン出場し、今季21度目のマルチ安打を放った。メジャー通算3011安打とし、ウェイド・ボッグス(3010安打)を一気に抜いて歴代単独27位に浮上。今季10度目の盗塁にも成功してオリックス時代から23年連続2桁盗塁とし、MLB最多1406盗塁を誇るリッキー・ヘンダーソンのメジャー記録に日米通算で並んだ。

 敵地メディアはマーリンズにとって初安打となった4回のレフト前ヒットについて、その打撃技術を「シグネチャー・イチロー」と絶賛。また、地元メディアでは4回に決めた二盗を「偉大な盗塁」と表現し、バッテリーの配球を読みきったイチローの分析力を評価した。イチローは4打数2安打1得点1盗塁の活躍だったが、試合は延長戦の末にメッツに1-2で敗れている。

「6番・ライト」で先発出場したイチローは4回2死走者なしの第2打席に魅せた。相手先発右腕モンテロの初球をレフト前に運ぶ。敵地ニューヨークで試合を中継しているテレビ局「SNY」では、メジャー通算136勝の解説者、ロン・ダーリング氏がイチローならではの打撃技術を絶賛した。

「注目してください。一塁方向に体を倒しながらの流し打ちです。バットを振り下ろしながらもその軌道は水平を維持しています。体は流れているのですが。これはシグニチャー・イチロー(イチローの代名詞的なスイング)ですね」

 5試合ぶりのヒットとなった華麗な流し打ちをため息をつくような口調で解説。高級腕時計や楽器などでその分野の著名人の名前が冠された商品を「シグニチャーモデル」と呼ぶが、イチローの流し打ちそのものが“オリジナル”の技術だとダーリング氏は称賛していた。

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