25年ぶりV迫る広島、“MVP争い”は大混戦!? 現時点での候補者は…
節目の記録達成し、打点王に突き進む新井、勝負強い打撃見せている打撃陣
投手ではジョンソン、野村が共にハーラートップ13勝をマーク。防御率ではジョンソンがリーグ2位、野村が同4位の好成績を残している。完投数ではジョンソンが3完投(うち2完封勝)に対し、野村は1完投(1完封勝)。昨季5勝8敗だった野村は米大リーグ・ドジャースへ移籍した前田健太の穴を埋める活躍を見せているが、成績面ではジョンソンが一歩リードしている。
打者ではいずれも甲乙つけがたい成績を残している。4番・新井はサヨナラ打3本、決勝打13本を記録するなど勝負強い打撃でリーグトップの96打点。阪神時代の11年以来となる打点王へ突き進んでいる。今季中に2000本安打、300本塁打と節目の大記録も達成した。
キクマル・コンビも上位打線で牽引している。2番・菊池はリーグトップの166安打を放ち、打率リーグ3位。8月7日の巨人戦(マツダスタジアム)では9回2死で澤村から同点弾。マジック18とした同25日の巨人戦(東京ドーム)でも同点の適時内野安打。再三ピンチの芽を摘む超人的な守備はもちろん、勝負所での思い切った打撃でチームを勢いづけた。
3番・丸は全試合で3番スタメン。リーグ3位タイ75四球。同5位21盗塁でチャンスメークあり、決勝打13本を放つ勝負強い打撃あり。走攻守でチームを引っ張っている。
また、チームのシンデレラ・ボーイとなったのが鈴木だ。6月17日からのオリックス3連戦(マツダスタジアム)ではサヨナラ弾、サヨナラ弾、決勝弾と3試合連続の決勝弾。この時に、緒方監督から「神ってる」と称賛されたが、この言葉は快進撃を続けるチームの象徴となっている。
広島所属選手がシーズンMVPに輝けば、17勝、防御率2.44で投手2冠に輝いた1991年の佐々岡真司以来25年ぶりとなる。リーグ優勝は目前に迫っているが、MVPの座はまだまだ激しい競争が繰り広げられることになりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count