阪神高山が孤軍奮闘、新人王へ期待高まるも…甲子園で巨人戦9戦勝ちなし

2安打で1950年の徳網茂に並ぶ、3位DeNAとは6差と厳しい状況

 虎党の希望は黄金ルーキーの活躍だけになってしまうのか――。阪神・高山俊外野手が7日の巨人戦(甲子園)で、2安打を含む全4打席で出塁。孤軍奮闘の活躍を見せたがチームは2-3で敗れ、甲子園での巨人戦は9戦白星なし(8敗1分け)となった。

 9回。阪神は北條が本拠地初アーチとなる意地の3号ソロを放ち1点差に詰め寄ったが、反撃はここまでだった。左腕・田口の前に7回で1得点。高卒3年目での2桁勝利となる10勝目を献上した。伝統のTG戦だったが、甲子園に集まった観客は3万6433人。前夜に続き満員御礼にはならなか った。

 3位DeNAまで6差となり、逆転でのクライマックスシリーズ進出は奇跡に近い状況となっている。希望の星はドラフト1位ルーキー・高山だろう。この日は3回の第2打席で中前打、5回にはシーズン122安打目となる左前タイムリーを放ち、1950年の徳網茂に並んで球団新人安打記録は3位タイに浮上した。

 猛虎打線が打ちあぐねた左腕・田口からマルチを記録したが「スライダーを待って、そのボールをしっかり打ち返すことができた。状態はいい。チームが勝てないので難しいところですが」と厳しい表情だった。

 球団では2007年の上園以来となる新人王への期待も高まっている。今では不動の3番打者としてチームを牽引しているが「シーズン最初からずっと使ってもらっている。(残り試合が)あと少ししかないが、責任感を持ってやっていくしかない」と前を向いた。苦しみながらも成長を続けるルーキー。今シーズンの経験が今後の野球人生に生きていくはずだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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