「パ・リーグTVでゴルフ配信」が実現 その効果は?

「同じスポーツという視点で高いに協力し合ってスポーツ人口を増やす」

 パ・リーグTVを運営するパシフィックリーグマーケティング株式会社(PLM)は、プロ野球界はもちろん、スポーツ界全体を盛り上げていくことで日本の社会に貢献していくビジョンを持っているが、日本プロゴルフ協会(PGA)の狙いも「ゴルフ単体だけでゴルフ人口だけを増やすという活動だけではなく、同じスポーツという視点で互いに協力しあってスポーツ人口を増やしていかなければならない」(PGA・倉本会長)という点にある。まさに、競技の垣根を超えてお互いに競技人口や観戦人口を増やしていかなければならないミッションにおいて、合致している。

 ちなみに、パ・リーグTVでは「自らのコンテンツ」を「自らの手」によって配信しているが、PGA側も昨年から新しい取り組みに挑戦している。「PGAメディアプロダクション」という、コンテンツホルダー自らが映像著作を持っての映像制作だ。PGAメディアプロダクションは、PGA自身で映像制作や演出を行うことにより、「自分たちのやりたいこと」を実現するために2015年春に立ち上げた。昨年9月の大会で初めて実施され、今回が2回目の取り組みとなっており、制作した映像はPGA公式メディアページにも掲載されている。

 今回の配信を振り返り、PLMの根岸友喜執行役員は、「今回のトライアル実施の検証を定量的・定性的にきちんと行い、今後のアクションプランを決めていきたい。ゴルフ・野球がタッグを組んでそれぞれのミッション実現に向かって進んでいくことで、スポーツ界全体を盛り上げていければ」と語る。PLMのミッションは、あくまでも「プロ野球ファンの新しいファンを増やす」であり、ゴルフの配信を行うことは一見すると遠回りに見えるかもしれない。しかし、PLMがベンチマークとするMLBアドバンスドメディアは、すでに昨年プロゴルフの米国PGA、プロアイスホッケーリーグのNHLと映像配信における協力関係を開始している。今回のゴルフのような、他競技と手を組んでさまざまな取り組みを行っていくことが、それぞれのミッション実現につながることを期待したい。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

「パ・リーグインサイト」編集部●文

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