終盤戦で光る田中将大の存在感 NY紙も称賛「彼がいなければヤ軍は終戦」
新人捕手との関係も良好、地元紙「タナカはヤンキースが待ち望んでいた存在」
また、好調のもう1つの要因として複数の米メディアが指摘しているのが、新女房役の存在だ。田中はこの試合も含めて7試合連続のルーキー捕手のサンチェスとコンビを組んでおり、1度も敗戦投手になっていない。ベンチコーチのトニー・ペーニャ氏も2人の相性の良さに手応えを示しているという。同コーチは「ニューヨーク・タイムズ」の取材に対して、以下のようにコメントしている。
「タナカは彼を信頼してるね。捕手と投手というものは同じ見解を持っていないといけないが、彼らはそれが出来ているように見受けられる。サンチェスは全体的に見てとてもよくやっているし、様々な試合展開を通じて成長している」
田中は1年目の2014年は開幕から圧倒的な投球を続けながら、右肘靭帯部分断裂で長期離脱。昨季もその他の負傷などでシーズンを通じて稼働することはできず、2シーズン連続で規定投球回に到達することはできなかった。ただ、今季は先発ローテを飛ばすことなく、193回2/3と大台の200イニング到達が目前。エースとして文句のつけようがないパフォーマンスを見せており、記事では「今のタナカはベストの状態と言える」と絶賛している。
「ヤンキースが待ち望んでいた、頑丈で信頼感に溢れ、28歳以下、なおかつ2020年まで契約が残っている(来季後に彼がオプトアウトしなければ)存在だ。彼がいなかったならば、ヤンキースは終戦となるであろう」
来季終了後にオプトアウト(契約破棄)の権利を行使してフリーエージェントとなることもできる田中だが、ヤンキースにとっては必要不可欠な存在。チームは、残留を強く願うことになるだろう。ただ、まずはエースが今季のプレーオフ進出に導いてくれるとファンは信じているはずだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count