首位攻防戦で光った「怪物」の好投 直接対決2連戦は日本ハムが先勝

両軍の気迫がぶつかり合った一戦

 エースが導いた、大きな大きな1勝だ。北海道日本ハムが21日、先発・大谷の8回1失点の好投で福岡ソフトバンクに勝利。天王山の2連戦、初戦に勝利し首位に返り咲いた。22日、ソフトバンクとの最終戦に勝てば、優勝マジックが点灯する。

「投手戦になる。最少失点でいこうと思いました」。今季の優勝争いを大きく左右するであろう大一番。二刀流として覚醒した2016年シーズンを象徴するように、スコアボードに「8番・投手」として大谷の名前が灯った。「打席は気にしてなかった。どうやって抑えようかと思っていた」。160キロを超える直球と150キロに迫る変化球で、ホークス打線に立ちはだかった。

 1点差とされ、なお5回1死一、二塁という大ピンチ。中軸の中村晃、内川を相手にギアを変えた。その直前、無死一塁で細川のバント処理を失敗し、悪送球。「僕のミスで点が入ってしまった。同点にはさせないと頑張りました」。中村晃を二ゴロ、内川を遊ゴロ。結局、松田を含めたクリーンアップに対し、11打数無安打と抑えたことが大きかった。

 各選手の気迫が随所に見えた。2回1死一塁で38号2ランを放ったレアード。打たれたものの6回2失点と試合を作ったソフトバンク先発の千賀。そして最終回。2死二、三塁で江川がはじき返した打球は大きく舞い上がり、浅く守っていた日本ハムの守備陣の後ろを越えるかに見えた。抜ければサヨナラ間違いなしといった当たりだったが、中堅の陽が間一髪追い付くファインプレー。飛び上がって喜ぶ大谷のガッツポーズと同時に、試合終了が告げられた。

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