エース急逝のマ軍が試合前にセレモニー ゴードンが涙の先頭打者ホームラン
ボート事故で急逝のエース右腕を追悼、選手全員が「16」のユニホームで出場
マーリンズは26日(日本時間27日)、本拠地でのメッツ戦の試合前に、25日未明にボート事故で急逝したエース右腕、ホセ・フェルナンデス投手(享年24)を追悼するセレモニーを行った。25日のブレーブス戦は中止となっていた。
マーリンズは全員が背番号16のフェルナンデスのユニホームを着用して試合に臨んだ。MLB公式サイトによると、マーリンズのローリア・オーナーは試合前に背番号16を永久欠番とすることを示唆したという。球場内には、ファンがメッセージを寄せるスペースも設けられた。
試合前、スタメンのナインが「16」と書かれたマウンドの周りに立った。マーリンズだけでなく、メッツの選手もダッグアウトの前に出て、黙祷が捧げられた。トランペットの演奏による「Take Me Out to the Ballgame(私を野球に連れてって)」が流れる中、スクリーンにはフェルナンデスの思い出の写真の数々が紹介された。ほとんどの選手の目には、涙が浮かんでいた。
その後、アメリカ国家の斉唱があり、終了後には球場が静寂に包まれる中、マーリンズとメッツの選手がグラウンド上で抱擁。マーリンズの選手とスタッフはマウンドに集結し、マウンドに指で「16」と書き込んだ。そして、全員が体を寄せ合い、涙を浮かべた主砲のジャンカルロ・スタントンが掛け声をかけると、天を指差してフェルナンデスの死を悼んだ。
試合は、フェルナンデスの登場曲が流れた後にスタート。マーリンズナインは涙を流したまま守備についた。初回を先発のコンリーが無失点に抑えると、その裏に先頭のゴードンが打席へ。初球はフェルナンデスのヘルメットをかぶって右打席に立ち、2球目からは自らのヘルメットで左打席へ。カウント2-0から3球目を打つと、打球はライトスタンドへ飛び込んだ。大歓声の中で、ゴードンは号泣しながらダイヤモンドを一周。ダッグアウトでナインと次々と抱き合った。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count