急逝のマ軍エース右腕に捧げる涙の先頭打者弾 「誰かが力を貸してくれた」
天国に捧げる勝利、「本当にタフだけど、家族の辛さに比べたらちっぽけなもの」
ゴードンは2打席目にもタイムリーを放つと、さらに2安打をマークして今季初の4安打。フェルンナンデスに勝利を捧げた。試合後には選手・スタッフ全員が、「16」と書かれたマウンドの周りに集まり、肩を組んで祈った。全員が帽子をマウンドに置くと、そのまま膝をついて泣き崩れる選手もいた。
試合前にはセレモニーが行われ、マーリンズとメッツの選手、そしてスタジアムのファンがエース右腕を追悼した。マーリンズは、全員が背番号16のユニホームを着用。セレモニーでは黙祷が捧げられ、その後、スクリーンでフェルナンデスの思い出の写真が紹介された。エース右腕の登場曲が流れる中、ほとんどの選手が涙を流しながら初回の守備についた。そして、ゴードンの一発で、ナインは感情を抑えることなく号泣した。
試合後、ゴードンは「FOXスポーツ・フロリダ」のインタビューで「わからない、わからないよ。正直言うと、僕らがどうやって試合に臨んでいたかわからない」と胸中を明かした。そして、シーズン残りの試合に向けては「本当にタフだよ。でも、家族の辛さに比べたらちっぽけなものだ。僕はただ彼らのためにプレーするんだ」と誓っていた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count