ドラ1高山が阪神の歴史に名を刻む135安打 98年坪井に並ぶ一打に安堵の表情

新人王候補が7回に貴重な同点打

 ドラフト1位ルーキーがタイガースの歴史に名を刻んだ。阪神・高山俊外野手が27日のヤクルト戦(甲子園)で4打数1安打1打点と活躍。通算135安打とし1998年・坪井が記録した球団新人の最多安打記録に肩を並べた。高山は「ずっとその数字を聞かされていたので。135という数字を。何とか一つの区切りとして打てたことはよかったと思います。僕にとってはそんなに大きなことではないが、この甲子園で、たくさんのファンの前で打てたことは良かった」と安堵の表情を見せた。

 得点圏打率3割7分9厘。チームNO1の勝負強さを誇る男が意地の一打を放った。1点を追う7回2死一、二塁。平井が投じた152キロの外角直球をはじき返すと打球は二遊間を抜けていく同点タイムリー。「3打席打ててはいなかったが、低い打球を意識していたので。だから4打席目で低い打球が打てたと思う」。この打席まで先発・山中の緩急を使った投球の前に3打席無安打と快音は響かず。150キロを超える直球が武器の平井に代わっても意識を変えることはなかった。

 昨年のドラフト1位で入団し、春季キャンプ、オープン戦と慌ただしく過ごしてきたがシーズンも残り2試合。チームは今季初の5連勝と最高の締めくくりを迎えようとしている。「チームの雰囲気もいいし残り2試合全部勝つつもりでいきたい。個人としてはもう少し打率を上げられればいい」。新人王候補筆頭に名前が挙がる背番号9は最後まで全力で突き進んでいく。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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