ここ15年間の最高打率はイチローが記録 打率4割に迫った打者を米紙が特集
テッド・ウィリアムズが打率4割超えを果たしてから75年
“最後の4割打者”テッド・ウィリアムズが1941年に打率.406をマークして以来、75年。その期間で最も4割に近づいた打者を米紙「ニューヨーク・デイリーニュース」電子版が特集し、マーリンズのイチロー外野手の名前も挙げられている。
同紙は打率4割について「2度と達成されることのないであろう記録の一つ」とし、最後の4割達成から75周年を記念して特集記事を掲載。最初に挙げられているのが1994年に打率.394をマークしたトニー・グウィンだ。
2014年に唾液腺癌で他界した名手は、生涯パドレスでプレーし、通算8度、首位打者に輝いた。94年に自身最高打率に到達したが、ストライキにより8月でシーズンが打ち切られ、わずかに4割には届かなかった。同紙は「不運な殿堂入り選手」と評している。
そのほか、1980年に打率.390をマークしたジョージ・ブレット、1977年に打率.388を記録したロッド・カルー、1999年に打率.379を記録したラリー・ウォーカー、1948年に打率.376を記録したスタン・ミュージアル、2000年に打率.372を記録したノマー・ガルシアパーラとトッド・ヘルトンが挙げられ、最後にイチローが登場する。
イチローのメジャー最高打率は2004年の打率.372で、同年はメジャーシーズン最多安打記録となる262安打も樹立。自身2度目のメジャー首位打者を獲得した。渡米16年で4度の3割5分超えを果たしている安打製造機が最も4割に近づいたシーズンであり、同紙も「2004年は最も異彩を放ったシーズンとなった」と評している。それ以降、メジャーでは3割7分を超える打者は出ていない。
また今季は一時、イチローのシーズン262安打の記録がレッドソックスのボガーツに破られる可能性も報じられたが、結局は失速。打率4割とともに達成困難な記録としてメジャーの好打者の前に立ちはだかっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count