阪神岩貞10勝&望月デビュー 若虎躍動で7連勝締め、最終戦で来季へ希望の光
福原の引退試合で若手投手が躍動、岩貞は「これから頼んだぞ」に応える快投
投打がかみ合った阪神は1日の巨人戦(甲子園)に6-0で勝利し、今季最終戦を7連勝締めで終えた。先発・岩貞が7回無失点の好投で自身初となる2桁10勝をマーク。さらにドラフト4位ルーキー・望月がプロ入り初登板を1回無失点に抑えるなど、来季に向け希望の光が見えた一戦だった。
この日はプロ18年目・福原の引退試合。先発の岩貞は特別な思いでマウンドに向かった。「『これから頼んだぞ』と言われました。タイガースの将来を背負う若い選手たちがいい姿を見せられたと思う」。虎の看板を背負ってきたベテランからの一言に燃えないわけにはいかなかった。気迫のこもった投球でライバル巨人打線を7回6安打無失点に抑え、福原にバトンタッチした。
そして、9回には期待のルーキー・望月がマウンドに。先頭ギャレットを空振り三振に打ち取るなど、自己最速を更新する153キロの直球を武器に1回1安打無失点。「緊張するより、キャッチャーミットにだけ意識を集中していた。こんな感覚は初めてだった。この経験を生かしていかないと意味がない」と度胸満点の投球で虎党を沸かせた。
今季は福原、鶴岡といったベテランが引退する中、岩貞、高山、北條、原口、望月といった若虎たちの成長もあった。これまで世代交代の時期を逃してきたタイガースだが、一気に若返りを図るチャンスが訪れたのは事実だ。CS進出を逃し、早々と2016年シーズンは終えた金本阪神だが、来季に向けた競争はもう始まっている。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count