即戦力か育成か― いよいよ20日ドラフト会議、各球団の狙いは?
糸井がFA流出危機のオリックスは?
〇西武
さらなる投手力強化へ、今年のドラフトも投手中心に編成されそうだ。野手は若手、ベテラン、外国人とバランスが良い。投手は12勝だった菊池が軸になるが、ローテにもう2、3枚力のある投手がほしい。エース・岸のFA動向も気になるところ。昨年ドラ1の多和田、一昨年のドラ1の高橋光成とともに引っ張っていける投手を指名したい。西武は独自のルートで他球団の狙いとは少し異なる力のある選手の指名をしてくることも考えられ、楽しみなドラフトでもある。
〇楽天
ドラフト1位は高い確率で即戦力を、競合関係なく指名していく可能性が高い。エース則本が11勝、美馬の9勝と続くが安定感を欠いた。そのため来シーズンから先発ローテに入る存在が必要となる。社会人、大学が中心となるが、過去には田中将大(ヤンキース)を高校生ながら即戦力と判断し、1年目から起用。高卒でも力があれば即戦力扱いとなる。野手は茂木、オコエと将来性のある選手が揃うが、投手は安楽、松井裕とともに次世代を引っ張っていく投手が必要になってくる。
〇オリックス
昨年のドラフトでは青学大の吉田正を1位指名。後半戦でブレイクし、8月の月間打率は3割8分2厘、4本塁打。9月も6本塁打をマークした。来年の中軸候補として期待できる。先発投手陣は2ケタ勝利は10勝の西のみだったため、即戦力投手も欲しいところだが、吉田一や山崎、東明ら近年のドラフトで大学、社会人出の好素材を獲得。彼らの奮起に期待したい。野手に目を向けると糸井がFA流出の危機。三塁、遊撃の内野陣を固定できない時期もあった。即戦力野手が加わればチーム強化につながる可能性はある。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count