2連敗で追い詰められたレッドソックス、1999年のミラクル再現なるか
ファレル監督「第3戦は最後だと思って戦う」
ア・リーグ東地区で優勝したボストン・レッドソックスは中地区を制したクリーブランド・インディアンスに敵地で2連敗して、土俵際に追い詰められた。
第1戦は4-5で競り負け、2戦は0-6と大敗。インディアンスに投打で圧倒される好材料に乏しい2試合だった。最大の誤算は先発投手の乱調。第1戦で22勝を挙げた右腕リック・ポーセロが4回1/3を6安打5失点でKOされると、第2戦では17勝の左腕デービッド・プライスが3回1/3を投げて6安打5失点と打ち込まれた。左右のエースが2人合わせて7回2/3しか持たず、防御率11.75と大炎上。プライスはこれでポストシーズン通算2勝8敗となり、またも大舞台で結果を出すことができなかった。
また、采配でも両チームの明暗が分かれた。レッドソックスは、第1戦、2戦ともにファレル監督の交代機が遅れ、追加点を与えてしまった感は否めない。インディアンスのテリー・フランコナ監督が第1戦でセットアッパーのアンドリュー・ミラーを5回から投入し、中盤に流れを引き留めたのとは対照的だった。序盤に相手の流れを渡しては、クレイグ・キンブレル、上原浩治という終盤の切り札を生かせない。打線もつながりを欠いた。
ア・リーグ地区シリーズでチームが先に2連勝したケースは28度あり、そのうち23度でリーグ優勝決定シリーズに進んでいる。だが、レッドソックスは1999年に同じく敵地でインディアンスに2連敗した後、3連勝を飾った経験がある。とはいえ、圧倒的に不利な状況は変わらず、先発陣の健闘と打線の奮起が無ければ、3連敗もあり得る状況。「われわれが追い込まれたという状況なのは明らか。バックホルツがマウンドに上がる第3戦は最後だと思って戦う」とファレル監督。本拠地のボストンに戻って出直すことになった第3戦で再び意地を見せ、1999年のミラクル再現への第1歩を踏み出せるか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count