1勝1敗のタイに持ち込んだ巨人 勝利を呼び込んだ4つのポイントとは?
9回は澤村ではなくマシソン続投で勝利
◯8回の寺内の代打バント
1-1の8回。先頭の坂本が右中間二塁打。ここで高橋監督は山本に代えて、代打に寺内を送った。小技のできるベテランだが、ここはどう見ても送りバントのサインが出る状況。バントのうまい寺内でもプレッシャーのかかる場面だった。しかし、相手の守備位置を冷静に見ながら、1球で仕留めて坂本を三塁に送り、流れを切らずに2死後の長野のタイムリーにつなげた。前日の第1戦ではバント失敗が流れを断っていただけに、このワンプレーも大きかった。
◯マシソンのイニング跨ぎ好リリーフ
8回から田口をリリーフした助っ人右腕マシソンは2試合連続の登板。シーズンでは自己最多の登板数(70試合)を記録し、体にムチを打ちながらのシーズン。それでも、ここにきて155キロ超を連発するほど好調をキープしている。第1戦では1イニングを3者連続三振と救援陣で最も信頼できる投手だ。そのため、9回も不安定なクローザーの澤村ではなく、マシソンが続投。直球に強いロペスには変化球を織り交ぜ、最後はスライダーでショートフライに仕留めた。筒香は力勝負で空振り三振に仕留めるなど、2回無失点。見事に勝利投手になった。
決して「快勝」とは呼べない。井納、今永とDeNAの若き投手陣に苦しめられ、打線は坂本頼みの状態。ただ、短期決戦は勝利したものが強い。この試合に関しては巨人が試合巧者だった。迎える最終戦。DeNAが打ち勝つか、巨人がそつのない攻撃で広島への挑戦権をつかむか、注目が集まる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count