打者・大谷の“弱点”は…“低めに落ちる球”と“大谷シフト”が攻略のカギ?

フォークに対しスイング113回中54回空振り

 大谷は今季75個の空振り三振を喫しているが、3つ目のストライクを奪われた球種で最も多かったのは、フォークボールで25球となっていた。

 空振り三振に限らず、今季フォークボールに対してスイングしたケースは113回あり、54回空振りした。空振り率は47.8%。全打者を対象にした際の数字は32.1%なので、大谷がフォークボール、落ちる球に対し結果を残せていないのはひとつの事実だ(もちろん、パワーヒッターである大谷に強振が多いことも影響してはいる)。図2は54回の「大谷のフォークボールに対する空振り」が、どこに投じられた球に対し喫したかを示したものだが、54球中46球が低めボールゾーンの球でもあった。

 当然、見逃されればボールになる。カウントを悪くする可能性も高く、投げ続けるのは難しいが、この低さにフォークボールを集められれば、大谷も簡単に安打を重ねることはできないだろう。

 しかし、甘いフォークボールは危ない。少しでも球が浮けば長打の危険性は高まる。事実、9月10日の楽天戦、安樂智大が投じた低めのボールゾーンを狙ったフォークボールが、ほんのわずかストライクゾーンに入ると、大谷は確実にとらえ右中間への特大本塁打にした。フォークボールを精密に操れる投手は限られていることを考えると、対策と呼べるかどうかは微妙なところかもしれない。

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