巨人常勝軍団へのカギは? 待たれる大田泰示ら20代野手の覚醒
大田は高校時代のライバルたちが躍進
筒香、倉本に関しては神奈川の名門・東海大相模出身の巨人・大田にとってはライバル的な存在だった。2人とも横浜高出身で、共に神奈川の高校野球を盛り上げたスラッガー。倉本は大田と同学年、筒香は1学年下にあたる。筒香がルーキーだった2010年のイースタン・リーグで大田は打撃タイトルを競った。本塁打は筒香26本、大田21本、打点は筒香88打点、大田70打点。新人大砲に「2軍タイトル」を許したが、大田も本塁打と打点でリーグ2位の好成績を収め、将来の4番候補として期待を抱かせたほど。
あれから6年。筒香は44本塁打、110打点でセ・リーグ打撃2冠王。侍ジャパンの4番候補に成長した。倉本も成長著しい。一方の大田はポストシーズンへの出場がかなわず、「みやざきフェニックス・リーグ 2016」に参戦。チームに長野久義、亀井善行ら実績十分の外野手がいるとはいえ、ここまでレギュラーとして活躍したシーズンはない。今では智弁学園で高校通算73本塁打を放った2年目の岡本和真内野手に期待が集まるようになってきている。
大田だけではなく、巨人は1990年生まれの橋本到外野手、立岡宗一郎外野手。1989年生まれの小林誠司捕手、中井大介内野手、藤村大介内野手らがエースの菅野智之(89年生まれ)と一緒に中心になっていかなくてはならない。巨人の20代レギュラーは坂本と小林しかいない。その小林も安泰とはいえない。常勝軍団復活のためには、潜在能力が高い選手たちの覚醒が待たれる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count