救援転向当時のキーマンが語るG守護神復活の鍵「1年目の澤村に戻ってほしい」
初のセーブ王に輝くも終盤&CSで安定感欠いた澤村、川口和久氏が語る復活の鍵
レギュラーシーズンを2位で終え、10年連続でクライマックスシリーズ(CS)に出場した巨人。だが、ファーストステージで3位・DeNAに1勝2敗で敗れ、今季を終えた。シーズン後半からCSにかけて調子を落としていたのが、守護神・澤村拓一だ。今季は37セーブを挙げてセーブ王に輝く一方で、13試合に登板した8月は1勝2敗で防御率4.26、9月は11試合に登板して2勝1敗、防御率5.40と安定感に欠いた。
不安定な投球はCSが始まってからも続く。第1戦、1点を追う9回にマウンドに上がるとロペスのソロ弾などで2失点。第3戦には同点で迎えた延長10回に登場し、その回は無失点に抑えたものの、続投した11回に先頭・倉本の打球を右足に当てて負傷降板。内野安打で出塁した倉本がその後、決勝ホームを踏んで敗戦投手となった。1点差で勝利した第2戦は、高橋由伸監督が澤村の起用を“回避”し、マシソンに2イニングを投げさせたことも話題になった。
守護神として、絶対的なピッチングを披露できずに今季を終えた澤村が、来季復活するためのカギは何なのか――。2011~14年まで巨人の投手コーチを務め、リーグ3連覇に貢献した川口和久氏は「原点回帰」が必要だ、と語る。
「彼の生い立ちを振り返ると、高校時代は130キロ台のボールしか投げていないんですよ。それから筋力トレーニングをして150キロが出るようになった。筋肉をバンバンつけているんですね。でも、僕はそういう時代は終わったと思うんです。今度はいい筋肉状態を維持しながら、肩の可動域を考えたトレーニングをしてほしいなと」