殿堂漏れ名手がイチロー&ジーターに“八つ当たり”!?「3000本必要なら…」
“恨み節”全開、「ジーターは四球を選ばなかった。イチローは速いけれど、盗塁をしようとしていない」
そう“恨み節”全開だったというロフトン氏は、「ジーターは四球を選ばなかった。イチローは速いけれど、盗塁をしようとしていない。私は何としてでも出塁しようとした」と、3000本安打の偉業を達成した2人のレジェンドに矛先を向けている。
元インディアンスのケニー・ロフトン氏【写真:Getty Images 】
実際の成績を見てみると、ジーターは20年間のキャリアで3465安打に加え、ロフトン氏を上回る1082四球を記録。一方、イチローはメジャー16年間で3030安打、626四球、508盗塁に達している。
1990年代後半に訪れたインディアンス黄金期には、マニー・ラミレス、ジム・トーミ、カルロス・バイエガ、アルバート・ベルら主軸の前に出塁し、彼らの長打で生還していた。中でも、ベルは1995年から2季連続で打点王に輝いたが、「私が出塁しなければ、打点は挙げられなかった。ソロホームランだけでは135打点を挙げられない」と主張。自身がいかにチームプレーヤーだったかについて訴えている。
ロフトン氏が「自己中心的なプレー」をしていれば3000安打に達していたのか? 今となっては、その答えは分からないままだ。殿堂入り投票の選考対象から外れてしまったことが不運だが、素晴らしい功績を残したことは事実。栄誉を手にできなくても、その勇姿はファンの記憶に刻まれているはずだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count