V3逃したSBの誤算 現実となった工藤監督の言葉「ケガ人が戦力を落とす」
左肘の張りを訴えた和田はCSにも間に合わず
患部が完治していない中で、クライマックスシリーズには強行復帰。日本ハムとのファイナルステージ第2戦では決勝適時打を放ったものの、7試合で打率1割4分3厘、0本塁打、2打点に終わり、故障の影響を少なからず感じさせた。
そして、リーグ最多勝を獲得した和田毅だ。9月8日のオリックス戦(京セラD)後に左肘の張りを訴えた。同13日の楽天戦(コボスタ)が雨天中止となり、登板予定だった14日の同戦の先発を大事をとって回避。17日のオリックス戦(ヤフオクD)に回り、5回2失点で勝利投手となったが、左肘の状態を悪化させた。
9月23日に出場選手登録を抹消。残り2試合程度が見込まれた先発登板を回避することに。ここは中田賢一が今季チームで唯一の中4日で回り、何とか穴を埋めたが、結局クライマックスシリーズにも復帰は間に合わなかった。今季、重要な試合でことごとく好投してきた経験豊富な左腕を欠いたのは痛かった。
日本ハムも近藤健介や岡大海、守護神のマーティンなどが負傷離脱したものの、何とかカバー出来た印象が強い。ソフトバンクに空いた穴は簡単には埋めきれないほど、大きな穴だった。「ケガ人が戦力をダウンさせる」という工藤監督の言葉は、今季、現実のものとなった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count