22日に日本シリーズ開幕 12球団の“直近日本一”で起きたドラマや名場面は?

楽天は田中が胴上げ投手、オリックスはイチローの活躍も

○西武 2008年

 4勝3敗で西武が巨人に勝利。西武の黄金期を支えた渡辺久信監督が就任初年度で宙に舞った。

 今やエースとなった西武・岸孝之の大きなカーブが巨人打線を翻弄。第4戦で先発して完封。第6戦では中2日でリリーフ登板し、ピシャリと抑えた。第5戦で巨人クルーンから本塁打を放った平尾博嗣が、2勝3敗で迎えた第6戦も本塁打をマークするなど援護。岸がリリーフでも白星を挙げ、西武が逆王手をかけると、第7戦は西口、石井一、涌井のリレーなどで競り勝った。おかわりくんこと中村剛也ら野手陣も好調で全試合で本塁打を記録するなど投打ががっちりかみあった。
 
○楽天 2013年

 球団創設初の日本シリーズ進出で初制覇を果たした。シーズンではこの年を最後にメジャー移籍した田中将大が24勝0敗という驚異的な数字を記録し、リーグ優勝に輝くと、前年日本一の巨人とシリーズで激突。初の東北開催の日本シリーズを4勝3敗で制した。最後の試合もマー君が締めた。

 開幕戦は田中ではなく、現在の楽天エースの則本昂大。田中は2試合目で登板すると、毎回の12奪三振で9回3安打1失点と好投し、日本シリーズ初勝利を挙げた。第3戦は今シリーズMVPとなる美馬学が6回途中無失点の力投で勝利。3勝2敗で迎えた第6戦。田中で日本一を決める公算だったが、巨人打線に攻略され、2-4で敗戦。3勝3敗で第7戦を迎えた。美馬が6回無失点に抑えると、7回から2イニングを則本、そして9回を田中が抑えてゲームセット。杜の都・仙台は歓喜に包まれた。新規参入から9年目のシーズンだった。

◯オリックス 1996年

 故・仰木彬監督の3度目の日本シリーズ挑戦。4勝1敗で巨人を倒して初めての日本一となった。

 初戦は延長10回。イチローの決勝ソロでオリックスが先勝。第2戦はトロイ・ニールの2点タイムリーを4人の投手が守り切り、2-0で勝利した。第3戦は巨人の先発・ガルベスを攻略。第4戦は落としたが、第5戦は斎藤雅樹を攻略した。MVPはシリーズで3安打ながら、安打が貴重なタイムリーにつながったニールが獲得した。このシリーズではイチロー、田口壮、巨人には松井秀喜といった後のメジャーでプレーする選手が顔をそろえた。松井は本塁打ゼロだった。

 12球団すべて、日本一になった時のシリーズにはいくつもの名勝負、名場面が誕生している。タレント揃いの広島と日本ハムの戦いも、記憶に残るドラマが刻まれることだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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