指名漏れ桃太郎、阪神ドラ2右腕に教えられた「プロに行けない力の無さ」

富士大に敗れて全国切符ならず、「ああいう投手と対戦して結果も出さないと」

 明治神宮野球大会の出場をかけた第8回東北地区大学野球代表決定戦の決勝戦が23日、宮城・仙台市民球場で行われた。仙台大は1-7で富士大に敗れ、初の明治神宮野球大会出場はならなかった。

 仙台六大学のリーグ史に名を残した仙台大・松本桃太郎内野手(4年)の学生野球が終わった。「悔しさはないです。本当にないです。スッキリした感じです」。リーグの通算安打記録を120安打に更新した男の表情には、一点の曇りもなく、清々しかった。

 プロ志望届を提出するも、20日のドラフト会議でプロからの指名はなかった。そんな松本が学生野球の最後に対戦した投手は阪神から2位指名された小野泰己(4年)。1打席目で右前打を放ったが、その後は2度の遊ゴロと中飛に打ち取られた。

「捉えても野手の正面に行ってしまう。捉えたらヒットゾーンに打てるようにならなければと思ったし、ああいうピッチャーと対戦して結果も出さないといけないと思う。プロに行くピッチャーのコントロールを見せつけられたし、ストレートの威力もあった。僕がプロに行けない力の無さを小野君に教えてもらいました。捉えたらヒットゾーンに落とせるように技術を磨いていきたいです」

 潔く“力負け”と認めた松本。卒業後は社会人野球のホンダ鈴鹿でプレーする予定で、解禁となる2年後のドラフト指名を待つ。「いい材料になったというか、勉強になりました。これから成長する糧になります」とさらなる飛躍を誓った。

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