日本S第2戦の流れを決めたビデオ判定 メジャーでは恩恵カブスがWS進出
メジャーでは判定を味方につけたカブスが3連勝でWS進出つかむ
結局、試合はカブス打線が息を吹き返し、10-2で圧勝。この勝利で勢いづいたカブスは、ここから3連勝し、1945年以来71年ぶりとなるワールドシリーズ進出を決めた。一方のドジャースは、第4戦のビデオ判定で途切れた流れや勢いを取り戻せないまま、シーズン終了。結果として、ビデオ検証の判定が、両軍の命運を大きく分けることになった。
日本シリーズ第2戦でのビデオ検証について、「機械に頼らず球審の判定を尊重すべき」「リプレーでしっかり検証した方が後腐れがない」など、さまざまな意見が出ている。メジャーでも、ビデオ判定が導入された当初は、「野球の本質が崩れる」「野球が無機質になる」などファンはもちろん、選手や監督・コーチなど現場から疑問の声が上がっていた。それでも、いったん制度に慣れてしまえば、これまでならばグレー判定のまま迷宮入りしていたプレーに、はっきり白黒がつくため、積極活用されるようになった。
奇しくも、日本ハムの栗山監督が「これが今年の形なので」と言っているが、これからはリプレー検証で流れが変わる可能性も、野球の楽しみの1つに含めて考える必要があるのかもしれない。
さて、広島を2連勝に導いた第2戦のビデオ検証は、試合の流れを変えただけにとどまるのか。あるいは、シリーズ全体の流れを決めてしまうのか。第3戦の勝敗に注目が集まる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count