間近に迫ったU-23W杯 プロ・アマ混合チームがもたらす日本の未来

2年前のメンバーにはその後のドラフトで上位指名を受けた選手も

 日本の野球界ではプロ経験者がアマチュアに野球の技術指導を行うことが協定で禁止されているが、代表チームはそれが唯一許される貴重な場。アマチュア選手が、プロの選手の技術、考え方を学ぶことができる。

 2年前のメンバーでアマチュアからプロ入りを果たしたのは、桜井俊貴(立命館大-巨人)、熊原健人(仙台大-DeNA)、柴田竜拓(国学院大-DeNA)の当時3年生の選手や社会人1年目だった山岡泰輔(東京ガス-オリックス)。彼らは国際大会も貴重な経験となり、その後のドラフトで上位指名を受けるまでになった。また、ドラフトで指名を受けた後ではあるが、横山雄哉(新日鉄住金鹿島-阪神)、野村亮介(三菱日立パワーシステムズ-中日)なども選出されていた。彼らはプロの指導を受けて成長。この“接点”が選手たちの野球人生に少なからず影響を与えていた。

 アマチュア選手はプロに貪欲に質問し、技術指導やメンタル面のアドバイスも受けた。今回は1軍投手コーチを歴任するなど豊富な経験を持つ斎藤監督、日本だけでなく、メジャーリーグを経験、そしてWBCでクローザーを務めた大塚氏の指導力も注目。オリックスや楽天でコーチを務めた三輪氏は1992年バルセロナ五輪の経験があるため、国際試合を戦う上で心強い存在になる。

 プロ選手には次世代の侍入りへの経験、アマ選手にはプロへ一歩でも近づくための絶好の機会となる。若き侍戦士たちには日本球界の未来を明るく照らすような戦いを期待したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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