連敗の広島は前向きに戦えるか ジャクソンの今後の起用は「難しい決断」に
2試合連続で崩れたジャクソン、今後も重要な局面で起用していくのか
札幌ドームに舞台を移してから、ジャクソンは2試合連続で崩れている。ペナントレースからクライマックスシリーズにかけてセットアッパーとして獅子奮迅の活躍を見せ、日本シリーズ進出の立役者の一人となったが、今後も重要な局面で起用できるのか。特に、日本シリーズはこれで4試合連続の登板で、疲労の蓄積も考えられる。野口氏も「難しい決断」と分析する。
「この試合については、ベンチの継投として間違いではない。シーズンを通してこの形でやってきたのだから。(第5戦以降も同じように起用するかは)どっちとも考えられます。ここ(日本シリーズ)にいるのは紛れもなくジャクソンのおかげです。『それを外していいのか』というのも一理ある。
ただ、これは短期決戦で、あと2敗したら終わってしまう。『復調を待っている場合ではない』というのもある。非常に難しい決断になります。投げミスは誰にでもある。それがホームランになってしまうから、クローズアップされる。本人がすっきり切り替えて、次の日も球場に来られるかでしょう」
お互いが本拠地で連勝。野口氏は「この2つの勝ちは間違いなく日本ハムを勢いづかせる。乗っていくには最高の勝ち方。サヨナラ打と主砲の一発ですから」と言う。一方の広島は、ジャクソンだけでなく、チーム全体がポジティブに第5戦に臨むことが大切だという。
「まだ2勝2敗。タイになっただけです。流れというはあるかもしれませんが、勝敗は五分です。カープとしては、たとえ第5戦で負けてリーチをかけられても、ホームに帰って2つ戦えると考えるべきでしょうね。広島に帰れることは決まっているわけです。ガチガチに硬くなる必要はない。連勝、連敗で来ると、どうしても焦ります。硬くなる選手もいるでしょうし、考えられないミスが出る可能性もあるでしょう。ただ、第5戦で終わるわけではないので、なんとか楽な気持ちでやりたいところです」
どちらが先に王手をかけるのか。両チームの力が拮抗し、流れが二転三転するシリーズだけに、第5戦も1つずつのプレー、そしてピッチャーの1球1球から目が離せない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count