「ジャクソンを“壊した”のは西川」 日ハム栗山監督は「用兵が素晴らしかった」
広島は「『打ちたい、打ちたい』と気持ちが先走っていた」
野口氏は日本ハムの強みとなった部分についてこう評価した上で、広島の継投についても、「しょうがない部分はあります」と理解を示す。
「広島は先発の野村を引っ張りすぎていませんし、ピッチャーの起用に関してはああいう形になるだろうという印象でした。第3戦以降の結果を見ても、後ろの3枚(今村、ジャクソン、中崎)は信用して送り出した結果。勝ちパターンのセットアッパーがやられてしまったのは、しょうがない部分はあります」
それよりも大きな問題は、打線にあったと指摘。「3戦目以降に打線を封じ込まれたのが一番の要因だった」という。
「第6戦も、4点のうち2点は相手の暴投とエラーでした。丸は良かったですし、田中と菊池がシリーズを通じて元気がなかった。エルドレッド、新井、松山の3人も機能しなかった。レギュラーシーズンではあれだけ粘って逆転勝ちしてきた広島でしたけど、打線が機能しなければ厳しい。みんなが『打ちたい、打ちたい』と気持ちが先走ってしまっていた。第6戦は特にそんな感じでした」
日本シリーズでは日本ハムの野球に屈したとは言え、2位巨人に17.5ゲーム差をつけてセ・リーグを制した広島の実力は本物。33年ぶりの日本一へ、課題を手にして、来シーズンに挑むことになる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count