V奪還目指すホークスにのしかかる課題 「ポスト細川」は誰に?

「正妻」候補の筆頭格は…

 ソフトバンクには細川以外にも、35歳の鶴岡慎也、34歳の高谷裕亮の2人のベテラン捕手がいる。現実的に言えば、来季もこの2人が中心にマスクをかぶるのだろう。だが、それでは世代交代が進んだとはいえない。若手捕手の台頭。その視点でいえば、今、そこに最も近いのは、23歳の甲斐拓也(今季の登録名は拓也)か。

 10年の育成ドラフト6位で大分・楊志館高校からソフトバンク入りし、13年のオフに支配下登録された。14、15年は1軍で1試合ずつに出場。今季は6月3日に出場選手登録されると、高谷、細川の負傷離脱などもあって、9月20日に登録抹消となるまで約3か月半、1軍に帯同。その間13試合に出場(すべて途中出場)し、6月16日のヤクルト戦(神宮)ではプロ初安打も放った。

 拓也の最大の魅力は、そのスローイング。強肩を誇り、モーションも素早い。楊志館高時代には、二塁送球タイムが1秒77をマークしている。一方で打力は課題とされており、経験が浅いためリード面にも不安が残る。

 ただ、首脳陣の期待は垣間見える。高谷、鶴岡が参加免除となっている秋季キャンプでは、新しくヘッドコーチに就任した達川光男氏から頻繁に声をかけられ、工藤公康監督、達川ヘッド、清水将海1軍バッテリーコーチ、森浩之1軍作戦コーチ兼バッテリーコーチ補佐、的山哲也2軍バッテリーコーチと、指揮官とバッテリー部門の担当コーチ全員が集結し、1人居残りで行っていたキャッチング練習を見守り、指導にあたっていたという。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY