【U-23W杯】打撃好調も「僕の中では問題だらけ」…海外経験を経たDeNA乙坂の目指す道

昨オフは筒香とドミニカ共和国へ、「記憶が自分の感覚とマッチするようになった」

 昨年のオフは、高校の先輩であり、DeNAのチームメイトでもある筒香嘉智と一緒にドミニカ共和国へ武者修行に出掛けた。“練習生”待遇だった乙坂は、試合には出られなかったが、午前中は宿泊ホテル近くにある公園で練習。午後はチームの練習に参加しながら約1か月を過ごし、現役メジャーリーガーやマイナーリーガーのプレーを間近で見る貴重な経験を積んだ。

 この時の経験が、スッと自分の頭と身体に入ってきたのは、今季開幕直前だったという。

「今年の初めの頃、打撃でメチャクチャ悩んでいる時があった。朝起きてから夜寝るまで、ずっと考えていたんですよ。3月中旬くらいですかね。身体を動かしていたら『あ、これかも』って、自分の中でスイッチが入った時があった。そうしたら、今まで見えていなかったことが、いろいろ見えるようになって、『ドミニカの選手はこういう身体の使い方をしていたな』とか、そういう記憶が自分の感覚とマッチするようになって」

 その直後に1軍昇格を果たすと、3月と4月には12試合出場で1本塁打を含む打率.393を記録。スタートダッシュに成功したものの1軍に定着しきれず、最終的に1軍では55試合に出場し、打率.270という成績に終わった。もちろん、結果に満足はしていない。1軍に定着しきれなかった原因は、自分が目指すべき姿を決め切れていなかったことにあると考えているようだ。

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