【U-23W杯】20歳の誕生日に直面した試練…侍ジャパンのエース安樂に見えた課題
チーム初黒星の責任背負った安樂、「負けたら意味がない。負けに偶然はない」
4日(日本時間5日)に迎えた「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」スーパーラウンド2日目。全勝優勝を目指す日本は、今大会最大のライバルと目されるグループA1位通過のパナマと対戦し、接戦の末、2-3で敗れた。両チームともに先発投手が力投し、打線はなかなか得点のチャンスを見つけることができなかった。だが、同点で迎えた8回、先頭打者の四球に突破口を見出したパナマが勝ち越しに成功。日本は悔し涙を飲むことになった。試合後、この敗戦の責任を1人で背負ったのが、先発マウンドを任された安樂智大(楽天)だった。
この日の安樂は、7回まで1イニング14球を超えることなく、球数少なくテンポいいピッチングを見せた。だが、毎回走者を背負う展開で、7イニング中4イニングで先頭打者を安打か四死球で出塁させた。走者を背負ってからは、初回に出たレフト真砂勇介(ソフトバンク)の強肩スローや内野陣が3度見せた併殺プレーなどで脱したが、結局、8回に許した勝ち越し点も、先頭打者に与えた四球がきっかけとなってしまった。
侍ジャパンのエース番号を背負いながらも、チームに初黒星をつけてしまったことが、よほど悔しかったのだろう。試合後の安樂は、8回を6安打4四死球4奪三振で3失点だった投球内容について、自ら一刀両断した。
「先頭打者の四球だったり、ヒットっていうのが目立った。皆さんにいいピッチングだったって言ってもらったんですけど、負けたら意味がないと思います。勝つことに偶然はあっても、負けに偶然はないと思う。8回も僕の先頭の四球(が敗因)でしょうし、(廣岡)大志のエラーの後で、ピッチャーが抑えてあげるべきだった。そこでしっかりアウトを取れなかった、三振を取れなかった僕の不甲斐なさというか、僕の今の実力が目立ってしまった。チームのみんなに申し訳ないと思います」