【U-23W杯】青山→岸本、“気合”の投手リレーが呼んだサヨナラ劇 「絶対優勝しかない」

岸本は8回の先頭打者を空振り三振で「常にガッツポーズが出ちゃう」

 前日のパナマ戦に先発し、今大会では日本に初黒星をつけてしまった安楽は、敗戦の責任を1人で背負い込んでいた。優勝のためにはもちろん、そんなチームメイトから肩の荷を下ろすためにも、気合十分で上がったマウンド。青山は序盤こそ先頭打者を出塁させていたが、次第に持ち味のテンポいい投球を取り戻した。

 決勝進出が懸かった試合で開催国メキシコと対戦するとなれば、アウェー感しかない。だが、そこで動じないのが青山の強み。悪天候も「僕は雨男なんで、雨は自分の中ではいいイメージしかない」とポジティブ思考で、結果は7回を投げて4安打2四死球9奪三振で2失点。「向こう(メキシコ)は2連勝できて、勢いに乗っている。僕はそれをうまくかわしてあげようかなという感じ。気持ちは熱く、頭は冷静にって感じでしたね」と、状況を俯瞰する視点も忘れなかった。

 2点リードの7回に同点2ランを浴びた。この時点で球数は100球に迫っていたが、マウンドへやってきた大塚晶文コーチに、この回を締めくくることを宣言。言葉どおりに空振り三振に斬り、さらなる失点を防いだ。

 そして、同点で迎えた8回は2番手・岸本がマウンドへ。1人目の打者を空振り三振に斬ると、いきなりマウンド上でガッツポーズを決めた。「常にガッツポーズが出ちゃうんですけど」と照れ笑いするが、それだけシビれる場面だった。

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