【U-23W杯】青山→岸本、“気合”の投手リレーが呼んだサヨナラ劇 「絶対優勝しかない」
しびれる場面での登板に「自分が出させてもらって、きっちり抑えようと思った」
1点を許せば、いや走者を背負えば命取りとなる展開。「1点もあげちゃいけない場面で自分が出させてもらって、きっちり抑えようって思いました」と、シビれる場面での救援指令を意気に感じた。今大会での登板は4度目で、いずれも無失点の好救援だ。プロ入りしてから3年、救援のエキスパートとして積み重ねた経験が、世界大会で生きた。
「自分の中ではルーティンのような形で入れました。(10回に)タイブレークになったら歳内さん(阪神)なので、8回と9回は自分が投げるもの。0点で歳内さんに回そうという気持ちでしたね」
8回を3者凡退に斬ると、9回には2死から走者を出すが、次打者を二ゴロに仕留め、付け入る隙を与えなかった。
チームの勝利のため、チームメイトの負けを帳消しにするため、「絶対優勝しないといけない」「最後まで投げ抜いたろ」と男気を見せた青山、そして「常にガッツポーズが出ちゃう」と気合を前面に押し出した投球でメキシコを寄せ付けなかった岸本。目標に掲げる優勝に王手を掛ける原動力となった2人の魂の投球リレーには、投手全員、あるいはチーム全員の熱い気持ちが乗り移っていたのかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count