V2向かう広島、低迷期支えたベテランが引退&戦力外 黒田博樹は有終の美
“Aクラス請負人”も戦力外に
○久本祐一(戦力外)、
プロ15年目。通算248試合に登板。12勝8敗10ホールド3セーブ、防御率3.38。
在籍した球団がAクラス入りするため、Aクラス請負人と呼ばれた。01年ドラフト4位で中日入団。2年目には中継ぎとして自己最多の53試合に登板した。04年にはリーグ優勝に貢献。07年の日本シリーズでも登板した。12年に中日から戦力外通告を受けたが、その後広島が獲得。移籍1年目の13年は43試合に登板し、初のCS進出へ貢献した。14年に左肘を痛め、オフに手術し育成契約に。15年オフに再び支配下契約を結んだが、今季は1試合の登板に終わった。経験豊富な左腕は現役続行を希望している。
○中東直己(戦力外)
プロ10年目。通算315試合出場。打率.233、2本塁打、16打点。
06年の大学生・社会人ドラフト5位で入団。身長168センチと小柄だったが、堅実な守備と俊足で1年目から試合に出場。外野手登録だが、捕手も務めるなど貴重なバックアッパーとして欠かせない選手だった。14年には代走や、守備固めで自己最多の86試合に出場し、チームのCS進出に一役買った。昨季は9試合、今季は初めて1軍出場なしで、戦力外通告を受けた。
栄光をつかんだ一方で、低迷期を支えたベテランたちがチームを去った。その存在が今の若手たちに与えた影響は大きいはずだ。黒田を別にすれば、今季、表舞台でこそ輝けなかったが、彼らの積み重ねてきた歴史に拍手を送りたい。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count