阪神2年目の20歳が世界で魅せた俊足 U-23W杯盗塁王が異国でつかんだ手応え
出塁率.432&6犠打をマーク、出塁して送って“2番”を全う
もう1つ、このW杯でつかんだ大きな収穫がある。それが「2番」の役割を全うしたことだ。30打数9安打で打率3割をマークしたが、これに加えて7四死球で出塁し、6犠打も記録。出塁率は.432に上り、レギュラー陣としてはベストナイン受賞の武田健吾(オリックス)、MVPとベストナインをW受賞した真砂勇介(ソフトバンク)に次ぐ高さを誇った。
今季ウエスタン・リーグでは、打率.168、出塁率.268と、打撃成績はいまいち奮わなかった。だが、侍ジャパンU-23代表の2番として、出塁し、進塁し、あるいは送ってチャンスを広げるという仕事をし、勝利を呼び込めたことで自信を深めた。
「2番でずっと出させてもらって、バントでつないだり、自分で出塁してチャンスを作ったり。そういうことが、ようやくちょっとできた。この役割をチームに戻ってもやっていきたいです」
侍ジャパンのユニフォームに身を包み、決して恵まれたプレー環境ではない舞台で、世界を相手に積み上げた経験は、来季以降に植田が一回りも二回りも大きく成長するための貴重な財産になったはずだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count