限られた選手しか経験できない引退セレモニー これまでのG戦士の引き際

引退の翌年に東京ドームで行われた松井氏のセレモニー

 元同僚の上原浩治投手(Rソックス)、ヤンキースでプレーし、巨人時代にクリーンアップを担った松井秀喜さんからメッセージビデオが流れ、長嶋茂雄終身名誉監督から直筆メッセージを書き込んだボールを手渡された。ベテラン外野手は「野球の素晴らしさをしっかりと伝えていきます」とのコメントを残し、監督として新たな一歩を踏み出した。

 セレモニーは引退を決めた年のファン感謝デーで行うことが多いが、松井秀喜さんの時は一味違った。

 2013年5月5日、シーズン中だった。2012年を持って現役にピリオドを打った松井さん。長嶋茂雄巨人終身名誉監督とともに国民栄誉賞を授与されることになった。そのため東京ドームで安倍首相も来場し、表彰式と引退セレモニーを行った。松井さんは現役時代、巨人からFA移籍し、ヤンキースへ。当時はファンへ「裏切り者と思われるかもしれない」と罪悪感を抱き、渡米した。それでも大きな功績を残してきた松井さんに大きな歓声が巻き起こった。チケットは即完売となった。

 巨人のスター選手の引退セレモニーといえば、原辰徳前監督の現役最後のシーンも印象深い。1995年10月8日の広島戦だった。「4番・サード」で出場。広島・紀藤から通算382本目の本塁打を放ち、フィナーレを迎えた。試合後のセレモニーでは「私の夢には続きがあります」と再びユニホームを着て帰ってくることを誓った。

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