FA流出続く西武であえて「宣言残留」 “元主将”の栗山が貫く熱いチーム愛
2年連続ダウン提示も契約更改、宣言残留で「最高の意思表示になるのかなと」
海外フリーエージェント(FA)権を行使し、残留を宣言した栗山巧外野手が2日に1000万円減の年俸1億9000万円プラス出来高払いで来季の契約を更改した。2年連続のダウン提示となったが、「成績を見れば、交渉の余地はない」と、潔く受け入れた。
今季は135試合出場、打率.279、3本塁打、41打点と、数字上は「物足りない」と渋い顔を浮かべる一方で、「数字以上のインパクトは残せた部分は満足している」と、収穫も口にする。特に1500本安打達成と、オールスターゲームに初出場して本塁打を放ったことを挙げ、「節目の安打、プロ野球ファンが注目する場で結果を出せたことは、個人的にはすごく嬉しかったです」と、振り返った。
また、『宣言残留』を選択した心中についても語っている。西武はFAで出ていく選手が多いこともあり、「その権利(FA権)を持っているだけで、選手やファンの方、関係者の方が『もしかしたら出て行ってしまうのかも』と、思うかもしれない。その選択肢を断つことが、『これからもライオンズのユニフォームを着て野球をやりたい』という思いの、最高の意思表示になるのかなと思いました」。
来季から、5シーズン務めた主将の大役を浅村栄斗に託すことになったが、「『本当にキャプテン変わったのか?』と思われるぐらい、やっていこうとは思っていますよ」と新米主将を全力サポートしていく構えだ。
「Bクラスでの3年間で、急激に伸びた選手もいると思う。でも、優勝争いをしながら成績を残していくのが強いチームの在る姿だと思う。これからみんなで、優勝争いをする中で成績を残すんだという高い意識と目標を持ってやっていきたい」来季のAクラス入りを誓った。(金額は推定)
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count