侍ジャパンU-12代表が開幕4連勝で決勝進出! アジアの頂点かけ韓国と激突

仁志監督「予選リーグで勝っていても負けるということがある」

 第1試合に組み込まれていたグループ予選では試合前にグラウンドで仁志監督が打撃投手を務めるフリー打撃を行って、ゲームに入っていた。この日もフリー打撃を行ったのだが、中国の打撃練習中も日本の選手たちは仁志監督がトスするボールをさらに打った。この日は第2試合で午前中の試合を観戦していたこともあり、「準備不足があった」と仁志監督。また、「(打撃練習が)どうもおかしかったので、準備する時間がなく、足りないかなと感じたんです」と気がかりがあったことを明かした。

 だが終わってみれば、5本の長打など、11安打と打線爆発。仁志監督は「選手たちは内容の良いヒットを打ちたいと思っていても、そうならなかった選手が多かったですからね。今日は質の良い、本当のヒットを打っていましたね」と喜んだ。

 投げては、先発・宇地原丈智がコーナーをついて丁寧なピッチングを披露した。「ストライクを取って、打たせて取るピッチングができました」と宇地原。「いけるところまで」と考えていた仁志監督だったが、走者を出しても併殺で切り抜けるなどし、中国打線を完封した。仁志監督は「危なげなく投げてくれた」と褒めた。

 グループ予選からコールド勝ちを続け、いよいよ、初優勝をかけてファイナルに挑む。相手はグループ予選でコールド勝ちしている韓国だ。仁志監督は「明日も1回、勝っている相手。僕も経験がありますが、大人の日本代表でも、予選リーグで勝っていても負けるということがある。予選の時と準決勝や決勝でチームが変わっていることがありますから」とはちまきを締めてかかる。

 侍ジャパンU-12代表の選手たちも一切の気の緩みはない。宇地原は「決勝なので、今までのことを全部出して、みんなで優勝したい」と意気込んだ。

【了】

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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