西武がファン、選手と一緒に「かるた&ランチョンマット」を作るワケ

発足者の栗山「三位一体の新しい形の社会貢献」思いは牧田、炭谷へ

「ライオンズこども基金」の設立は、2012年までさかのぼる。発足者の1人は当時の選手会長、栗山巧。「東日本大震災から1年を迎えたあの年、復興支援をきっかけに、プロ野球選手・プロ野球球団としてできること、そしてその存在意義とは何かを模索してきました。震災を風化させないために、さらに身近には震災に留まらず様々な事象・問題が山積みであり、野球の力で少しでも光を当てることができるのではないかと考える中、選手会と球団で話し合い、選手・球団・ファンの皆さまと三位一体となって取り組む新しい形の社会貢献活動として『ライオンズこども基金』を開始することとなりました」と語る。

 実際に2013年、埼玉県内の児童館と児童養護施設(121施設)に、ライオンズのマスコットキャラクター・レオとライナがデザインされた、ターゲットゲーム遊具を寄付する取り組みが行われた。的に目掛けて投げて遊ぶ遊具を利用することにより、多くの子供たちに野球に触れる機会、運動をするきっかけを持ってほしいという、栗山をはじめとした選手たちの思いから実現した企画だった。

 このような栗山の思いは、後任の選手会長にも脈々と受け継がれている。

「ライオンズかるた」製作時の選手会長は、牧田和久。ファンから寄せられた読み札の候補に目を通し、球団や埼玉教育委員会関係者と一緒に選定に加わった。球団担当者の話によると、出来上がったかるたを選手ロッカーに届けに行くと、牧田の「(菊池)雄星の読書の札なんてぴったり」という感想を皮切りに、「自分は入っていますか!?」「(森本)稀哲さんのイラストが最高」などと、選手の輪が出来たという。

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