仲間の言葉に誓った現役続行、ロッテ戦力外34歳が秘める決意「どんな形でも」

心打たれた福浦の配慮と言葉、見据える現役続行「どんな形でもいい」

 戦力構想から外れた2日後の10月4日のイーグルス戦(マリン)。同じ左打者として憧れ、可愛がってもらっていた福浦和也内野手が粋な配慮をしてくれた。大松が今まで使用をしていた登場曲に変更して試合に挑んでいたのだ。もう、この登場曲がマリンで響くことはない。だから、背番号「9」は自身の登場曲からこの日だけ、この曲に変更をした。後輩への想いが詰まった心遣いだった。

「直接は見ることが出来ませんでしたが後日、そういうことがあったと、他の選手や知り合いが教えてくれました。福浦さんからも言われました。『オマエの曲、使わせてもらったよ』って。ジーンときました。ボクはもうマリンであの曲と一緒に打席に向かうことは出来ない。そんなボクの気持ちを組んで、一緒に打席に向かってくれたのだと思います。本当に嬉しかったです」

 打席に立つことはなかったが一つ年下の根元俊一内野手もまた曲を変更して出番を待っていたと聞いた。大学ジャパンで意気投合して以来の縁。マリーンズに入ってからも切磋琢磨して頑張った間柄だった。マリーンズの仲間たちの温かさに感謝をした。おんぶをされ胴上げの場に導かれた時のように仲間のぬくもりに涙腺が緩んだ。そして、だからこそ、誓った。もう一度、グラウンドで暴れることを自らの心に約束した。

「今の目標はどんな形でもいいので元気にユニホームを着て打席に立つ姿をこれまで応援をしていただいたファンの皆様、そして仲間たちにお見せすること。支えてくれた皆様のために打ちたい」

 地獄を乗り越えた男にしか分からない人のぬくもりが、ここまでの自分を支えてきた。今の大松には強い決意と自信がみなぎっている。手ごたえはある。だから、立ちあがった。戦いの日々はまだまだ終わらない。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

マリーンズ球団広報 梶原紀章●文 text by Noriaki Kajiwara

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