契約破棄の前にトレードも!? ヤンキース田中の去就を米メディアが予想

来季早々に優勝争いから離脱したらトレードの可能性は十分

 では、来シーズン開幕後はどうだろう? 毎年7月31日にはウェーバー手続きを経ないトレード期限が訪れ、期限前には大型トレードが敢行されている。記事では、開幕後のヤンキースに「2つの条件が重なれば」田中のトレードはあり得ると予測。その2つの条件とは「ヤンキースが優勝争いから離脱し、今季同様トレードに対して再度前向きになった時」「田中がオプトアウトを行使すると、ヤンキースが確信した時」だという。

 つまり、チーム状況が悪く、シーズン終了後には田中が契約をオプトアウトしてFAになるのであれば、シーズン中に田中をトレード放出して有望株を獲得した方が得策だ。田中にクオリファイングオファーを出しても、拒絶して他球団と契約した場合、その対価として、ヤンキースには翌年のドラフトで4巡目後に追加のドラフト指名権が与えられるだけで、ほとんど実益はない。その代わりに、今季のチャプマンのように、シーズン途中でカブスにトレード放出して若手有望株を獲得、さらにFAとなった後で契約を結び直した方が、ヤンキースにとって実益は大きい。一方で、田中が全球団を対象としたトレード拒否権を持っているという事実もある。

 ほぼ間違いなく来シーズンの開幕をヤンキースの一員として迎える田中だが、契約延長が実現しなかった場合、シーズン終了後に自らがオプトアウトの権利を行使するか否かの決断を下す前に、まずは7月末にチームがエース右腕の処遇に関して何らかの決定を下すことになりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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