ヤ軍のチャプマン獲得に渦巻く賛否両論 「必要なかった」「本気度を示した」

肯定派は「再建の途中でも時々、戦う意思を示す必要がある」

 一方で肯定派の意見では、地元紙「レコード」のボブ・クラピッシュ記者がコラムを執筆し、「チャプマンはペイカット(減額)を受け入れてもヤンキース復帰を望んでいた。彼のようなタレントを獲得できる機会はそうない。正しい補強だった」と擁護した。また、地元紙「ニューズ・デー」のデビッド・レノン記者は記事で「来季への本気度を示した。ヤンキースはたとえ再建の途中でも時々、戦う意思を示す必要がある」と指摘。読者に「勝ちながら育てる」ことが常勝球団の宿命であることを思い出させた。

 84勝78敗という成績だった今季は、1点差の試合で24勝12敗と大きく勝ち越した。強力なブルペンを構築することで不安定だった先発陣をサポート。ブライアン・キャッシュマンGMは、田中将大、CC・サバシア、マイケル・ピネダに続く先発2枠を若手に競わせる考えを示しており、来季も同じ戦略でプレーオフを目指す意欲が伺える。一方で、経営陣の意向が強く働いたとの見方もされており、テレビの視聴率獲得のためにスター選手が欲しかったという本音もありそうだ。

 3年後に再び勝ち続ける常勝軍団を作り上げるプランが進行中のヤンキース。ファンの間でもまだまだ議論が尽きないようだが、チャプマンがシーズン後に契約破棄できる2019年あたりに、その答えが出ることになりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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