最下位脱出、オコエ成長、創設メンバー引退…楽天の2016年10大ニュース
松井裕は序盤苦戦も30セーブ
◯激動の1年でオコエが成長
昨年のドラフトで地元・仙台育英の平沢を外した楽天が1位指名。入団会見で球団歌を歌ったり、私服で入寮したりと話題を振りまいた。春季キャンプでは、高卒の新人野手としては球団史上初となる1軍スタートとなり、いきなり池山打撃コーチから熱血指導を受けた。その成果もあってか、オープン戦で結果を出し、開幕も高卒新人野手として球団史上初、今年の高卒新人で唯一の1軍入りを果たした。開幕2戦目でプロ初盗塁は決めたが、初安打を放ったのは一度2軍落ちを経験した後の5月31日。6月にはプロ初本塁打も放った。今季は1軍で51試合、2軍で54試合に出場。何事も勉強で成長を遂げたルーキーイヤーだった。
◯最後の楽天創設メンバーが引退
04年オフの選手分配ドラフトで楽天入りした牧田が、シーズン終了後に戦力外通告を受け、現役引退を決断。今季は16試合の出場にとどまっていた。昨季、小山伸一郎が引退したため、楽天の球団創設から所属する最後の現役選手だった。また、球団創設時から東北ゴールデンエンジェルスに所属していたAKIさんも今季限りで卒業することになった。
◯宮城以外の東北主催試合で久々の白星
6月7日に福島県郡山市の開成山球場で行われたヤクルト戦。2回に聖沢の二塁打で先制すると、オコエも2点三塁打で続き、主導権を握った。投げては先発・則本が4回に自己最速の156キロをマークするなど、8回を6安打8奪三振1失点と好投。5-1で勝利した。13年8月20日に山形で日本ハムに5-9で敗れて以来、宮城県以外の地方主催試合で11連敗をしており、約3年ぶりの東北主催試合白星となった。なお、追加点を挙げたルーキー・オコエが初のお立ち台に立った試合でもあった。来季は青森県弘前市でも試合が行われる。青森でのプロ野球1軍公式戦開催は29年ぶりだ。
◯松井裕が2年連続30セーブ
14年のルーキーイヤーは先発で4勝8敗。2年目の昨年からクローザーとなり、33セーブをマークすると、今年は30セーブを挙げた。8月に11試合で9セーブ、2ホールド、防御率0.69で初の月間MVPを獲得。それでも、昨年は防御率0.87だったのに対し、今年は5月に3敗を喫するなど、シーズン序盤で失点が重なって防御率3.32。来季も抑えとして起用される予定で、今季の反省を生かしたい。