今季“ダルビッシュ超え”迫る田中将大、日米で刻む驚異の数字とは

歴代投手の中でも際立つ勝率、渡米後も勝率は大きく下がらず

 NPBで過去2000投球回以上に登板した投手の中で歴代1位の勝率は藤本英雄の.697(200勝87敗)。2位以下は稲尾和久の.668(276勝137敗)、斎藤雅樹の.652(180勝96敗)、杉内俊哉の.648(142勝77敗)、杉浦忠の.638(187勝106敗)と続く。田中は日米通算で1805投球回と200イニング届いていないものの、ここまで138勝51敗で勝率.730と圧巻の数字を刻んでいる。

 勝ち星を積み上げるペースも当然速い。2年先にプロ入りしたダルビッシュ有(レンジャーズ)は日米通算で139勝68敗(勝率.671=1914投球回)。先輩右腕が右肘の手術で2015年シーズンを全休しているとはいえ、実働10シーズンの田中は同11シーズンのダルビッシュの勝ち星まであと1勝と迫っている。

 過去、日米球界で活躍した主な日本人投手を振り返っても、野茂英雄は201勝155敗(勝率.565)、石井一久は182勝137敗(勝率.571)、松坂大輔は164勝103敗(勝率.614)、黒田博樹は203勝184敗(勝率.525)、岩隈久志は170勝106敗(勝率.616)、和田毅は127勝71敗(勝率.641)、前田健太は113勝78敗(勝率.592)。田中の7割超えがいかに飛び抜けているかが分かる。

 2017年シーズンオフにフリーエージェントとなる見通しのダルビッシュは今後メジャートップクラスの大型契約を手にするとの予測が出ているが、田中も同じタイミングで契約破棄を行使する権利(オプトアウト)があるため、その動向が注目されている。田中は新シーズンでダルビッシュを上回る活躍を見せ、勝ち星、評価ともに先輩超えを果たすのか――。メジャー4年目を迎える28歳の飛躍が注目される。

【了】
 
フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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