サイ・ヤング賞右腕シャーザー、WBC欠場へ 疲労骨折で「戦える状態ではない」
一時は米国代表で参加表明も…ツイッターで辞退を表明「共闘できないことが残念」
昨季、自身2度目のサイ・ヤング賞に輝いたナショナルズのマックス・シャーザー投手が右手薬指の疲労骨折で3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の米国代表としての参戦を辞退することを発表した。
初優勝を目指す「チームUSA」の最強エースとして参戦が発表されていた先発右腕は、自らのツイッターで故障の事実と苦渋の決断を発表した。
「8月末に、右手の薬指に違和感を感じた。そこでは捻挫という診断だった。先発している間に痛みはなく、パフォーマンスや球速には影響もなかったので、投げ続けることにした。メディカルスタッフと自分はこの問題について、休養がとれるオフまで解決しないと理解していた。12月までに違和感が消えなかったので、2度目のMRI検査を受けたところ、右手薬指の関節に疲労骨折が見つかった。現在治療中でスプリングトレーニングの前に復帰できるペースだが、ワールド・ベースボール・クラシックで戦える状態ではもはやなくなってしまった」
シャーザーはこう綴っている。昨季は34試合先発で228回1/3を投げ、20勝(7敗)、284奪三振をマーク。いずれもリーグ最多の数字だった。防御率も2.96で、2013年以来となる2度目のサイ・ヤング賞に輝いた右腕だが、強行出場を続けた代償は大きかったようだ。
右手薬指の疲労骨折はキャンプには完治する見込みとしながらも、3月の公式戦で雄姿を見せることは不可能なコンディションだと、右腕は説明している。
「ジム・リーランド、ジェフ・ジョーンズと共闘できないことが残念だ。しかし、チームUSAがこの春にどんな活躍を見せてくれるのか、楽しみだ」
米国代表は古巣タイガース時代に指導を仰いだリーランド監督、ジョーンズ投手コーチが率いるが、シャーザーは苦渋の決断を下した。米国代表も絶対的なエースを失うことになった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count