球界NO1遊撃手へ―ソフトバンク今宮が決断した「真逆への転換」
体重急増で欠場も…自分に合うものは何か考え、たどり着いた答えとは
ただ、その一方で急激に増えた体重で、動きが重くなるという面もあった。太もも裏の痛みで5月2、3日の日本ハム戦(札幌ドーム)では首脳陣からストップがかかり、欠場も余儀なくされた。
果たして自分に合うものは何なのか、を考えた。そこで、今オフの北九州自主トレでは方針を真逆に転換した。「体のキレとスピード」に主眼を移し、新たなトレーナーと会話を重ねた。
トレーニングも様々な形でのダッシュや切り返しといった瞬発系のメニューが中心となり、筋力トレーニングも必要以上に行わないことにした。体重も75キロ前後のキープを目安に置く。球界で右に出る者のいない広大な守備範囲、そして、誰もが認める強肩も最大限に発揮できるはずだ。
昨オフは高田知季、牧原大成という年齢の近い内野手3人で自主トレを行ったが、今オフは川瀬晃、育成選手の曽根海成を呼んだ(高田はリハビリのため、今オフは不参加)。若手の成長にも一役買うなど、チームリーダーとしての自覚も芽生えてきている。
「毎年言っている3割を打ちたい」。打撃面での数字の目標はこう掲げる。1年間ケガのない体を作り、内野の要となるショートの位置を守り抜く。そして、悲願の3割を――。その先に「球界ナンバーワンショート」の称号が待っている。