キューバ151連勝止める快挙 元日本代表監督が語る「日の丸を背負うこと」

東京五輪ではアマチュア選手が代表入りする可能性も?

「U-12の仁志敏久監督は、U-12でやらなければいけない基本的なことを指導しています。勝ちへのこだわりもありますが、その前に必要な日本独特の礼儀やしつけの指導に重点をおいています。またU-15の鹿取義隆監督は、体ができつつある15歳という時に、故障やけがをさせないことを第一に、基本はもちろん個々の特性に合った、伸びしろが広がるような指導をしています。こうした指導で野球選手としての基礎部分ができ、徐々に野球が上手くなるのだと思います。各世代における連携がトップチームの底上げに繋がるといいですね」

 大田垣さんはそう話し、現在の取り組みを高く評価する。

 プロ・アマが結束し、着実に強化されている日本代表チーム。その中で侍ジャパンのトップチームに関しては現在、プロ選手だけで構成されている。ただ、2020年東京五輪でアマチュアの選手に出場の権利がないわけではなく、トッププロに並ぶようないい成績を残せば、代表候補に入る可能性はあると大田垣さんは話す。

「1988年、公開競技として行われたソウル五輪で新日本製鐵堺(1994年休部)から20歳で代表入りした野茂英雄、松下電器(現パナソニック)から19歳で代表入りした潮崎哲也(現西武2軍監督)のような選手がいれば、代表入りも可能だと思います。東京五輪は皆さんの期待も大きいですから、プロ・アマ問わずいい選手が出てきて最強のチームを作って欲しいですね。」

 東京五輪でプロに混じりアマチュア選手が日の丸を背負うことはあるのか。日本代表を率いて数々の国際大会を戦ってきた大田垣さんは代表チームのさらなる躍進を願いつつ、力のあるアマチュア選手の出現に期待を寄せている。

【了】

篠崎有理枝●文 text by Yurie Shinozaki

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